このタイトルの言葉は日蓮大聖人が門下に送ったお手紙の一節である。
教学力のある弟子が智に走りすぎ、仏教の本義からズレていることを気にはしていたのだが、そのうち気付くであろうと注意しなかった。その結果その優秀な弟子は正道を踏み外し大罰を受けてしまう。
このことに関し大聖人は、小さなことであっても注意しておけば良かったなと、自分にも責任があると自戒の念を吐露され、この重罪はま逃れることは出来ないと述べておられるのである。即ち、どんなに些細なことであっても注意してあげることの大切さを教えてくださっているのである。
今般、国民的人気の高かった元大横綱の貴乃花が、角界を去るとのニュースが話題になっているが、誰か貴乃花を指導できる人は居なかったのであろうか。逆に魂を込めて箴言したという相撲協会の役員もおられたようだが、逆効果で貴乃花を退職に追い込んでしまったことは言い方に問題がなかったのかどうか。私は今「言うと言わざるとの重罪ま逃れ難し」の御金言をかみしめている。